アンナチュラル第8話「はるかなる我が家」
今回のゲスト
久部俊哉(伊武雅刀)
六郎の父で「帝日大学」教授。唯一の生存者が搬送された病院に勤務。
伊武雅刀さんは1949年3月生まれのA型。
1967年『高校生時代』(後の『中学生日記』)の出演で俳優デビューされました。数多くのドラマに出演されてますが、最近では「ボイス 110緊急指令室」シリーズ、そして2020年4月放送予定の「ディア・ペイシェント〜絆のカルテ〜」映画「映画 少年たち」などに参加されています。
ヤシキさん(ミッキー・カーチス)
自宅をごみ屋敷にしている老人。神倉所長の将棋の師匠。「ヤシキさん」は神倉が呼んでいる通称のため本名は不詳。
ミッキー・カーチスさんは1938年7月生まれのO型。アクターズプロモーション時代にはロック歌手として「ロカビリー3人男」として高い人気がありました。1964年にドラマ「悪魔のようなすてきな奴 」に出演されて2019年の「やすらぎの刻〜道」までたくさんの作品に出演されています。現在はワタナベエンターテインメント所属。
高瀬文人(尾上寛之)
10人が犠牲になった雑居ビル火災事故の唯一の生存者の男性。
尾上寛之さんは1985年7月生まれのA型。NHK朝の連続テレビ小説『ぴあの』で子役として俳優レギュラーデビュー。小学生の頃より「日本芸能センター」にてレッスンを受けていたため、レギュラーデビュー前からCMや映画などに多数出演されています。
最近のドラマには「白い巨塔」「べしゃり暮らし」があり、映画は2019年の「葬式の名人」にも出演されました。
町田三郎(一ノ瀬ワタル)
9番目のご遺体、火災事故で最後に身元が判明した男性の焼死体。
一ノ瀬ワタルさんは1985年7月生まれのO型。元キックボクサーの俳優です。2009年「クローズZERO II」に出演されてから俳優活動をされています。2019年の「宮本から君へ」では、役作りのために体重を33kg増量されたり、ドラマ「獣になれない私たち」への出演時には、登場したうさぎを実際に引き取っています。主な出演作品には「ろくでなしBLUES」「HiGH&LOW」シリーズ。映画「新宿スワンII」などがあります。
第8話は焼死です。
凍死や感電死などと同時に、「異常環境による死」として学ぶことの多い重要な死因です。
身元不明の焼死体
UDIラボの所長・神倉(松重聡)に呼び出された六郎は、以前UDIラボで解剖した遺体の夫で将棋の師匠と慕っているゴミ屋敷の主人ヤシキさん(ミッキー・カーチス)の元を訪ねて片付けを手伝います。
その時近所で火事が起き、その火災で亡くなった焼死体がUDIラボに運ばれてくることから物語は始まります。
ビルの2階にあった1人の遺体、4階で9人の遺体と合わせて10人の遺体はどれも全身丸焦げで、身元の判別は不可能でした。火元は2階の火元から逃げようと4階に上がったものの、逃げられずに焼け死んだと考えられます。
出火原因は放火の疑いも含め調査中です。
殺人を隠すためび放火したのではという中堂系(井浦新)の言葉を聞き、三澄ミコト(石原さとみ)は、生活反応に気をつけて遺体を解剖することにしました。ミコトたちの仕事は、遺体の死因と身元を明らかにして、それぞれの遺族の元へ帰すことです。
次々と解剖を進めていく中で、頭部に殴られた跡のある9番目の遺体の身元は確認が出来ずにいました。手がかりは30代後半から40代前半、AB型、脇腹には手術痕がありました。
さらに背中にはロープで強く縛られていたような皮下出血も見つかったことから、縛られた上に鈍器で殴られ、殺人を隠すための放火だったのではと推測されます。
疑惑が事実なら、残りの9人は殺人事件の巻き添えということになります。
11番目の被害者は唯一の生存者
そんな折、火災現場から逃げ出したと思われる11番目の被害者が生存している事が明らかにされました。
唯一の生存者である11番目の男性高瀬文人(尾上寛之)は外傷も怪我もないのに、シャツには血が付いていたと聞いたUDIラボのメンバーは、その血の持ち主を特定をすることにします。
シャツの血が9番のものなら、11番・高瀬が9番を殺害した犯人だという可能性が強くなるのです。唯一の生存者である高瀬の搬送先は久部六郎(窪田正孝)の父親である俊哉(伊武雅刀)が教授を勤める帝日大病院でした。
解剖医を軽蔑する父・俊哉は六郎がUDIラボで働いている事に反対していますが、私たちは私たちの仕事をするだけと、ミコトは久部を励まします。
焼死体からのメッセージ
遺体の「帰る場所」を見つけようと、調査を続けている六郎に医師の道を外れた愚息と罵る父。
しかしその父の協力により、この男性にもロープで縛られたような擦過痕があることが判明します。
そして11番のシャツに付いていた血は9番の血液と判明し、11番が9番を殺害した可能性が高かまります。
一方UDIラボでは9番目の遺体にあった古い傷は手術痕ではなく弾痕であったことが新たにわかったことで、遺体の身元が判明します。町田三郎(一ノ瀬ワタル)という前科のある男でした。
駆けつけた三郎の両親は、巻き添えを食った人がいると聞いて、遺体に向かって罵倒します。
その時、今回の火災事件の続報の報道があり、火災の原因はプロジェクターの発火であり放火ではなかった事が分かります。
弾痕の見落としにより自信を失ったのか、解剖所見の再確認を中堂に頼むミコトに中堂は8年前の事件資料を見せます。絵本作家だった婚約者・糀谷夕希子(橋本真実)の死因は大量のニコチンを体内に注射されたことでした。さらに「ピンクのカバ」という絵本が出版予定だった事もミコトに打ち明けます。
そして9番・町田と11番目のロープの痕跡から、町田が動けなくなった11番目の男・高瀬を助け出すために、体をロープで縛った事が分かりました。
頭部の跡も殴られたのではなく、バックドラフトにより体が吹き飛んだ際に出来たものだと分かりました。
それは消防士が救出する際に使用する特別な縛り方でした。
それぞれの帰る場所
出火の原因は放火ではなく発火事故だったこと、ロープも跡は負傷者を救助する縛り方だったこと、そして消防から取り寄せた現場の写真から、9番・町田三郎の行動が明らかになりました。
彼はロープを使ってスナックの客だった11番目の男・高瀬(尾上寛之)を外に連れ出した後、またビルの中に戻って負傷しながらも何往復も階段を行き来し、懸命にみんなを救出しようとした結果だったのです。
そして町田が救助をするために行った「背負い搬送縛り(子豚搬送)」は元消防士である父・雅次に教わったものでした。自分が教えた縛り方で他人を救助していたと知り、やっと別れを惜しむ事ができました。
勘当されて「帰る場所」を失った三郎にとっては、火災が起きたビルの中にあったスナックや居酒屋、雀荘、などどれも大切な場所であり、自分の家のような存在だったのです。
そしてヤシキさん(ミッキー・カーチス)の奥さんのお骨も数カ月ぶりに我が家に帰ることができ、ミコトも生きているうちに母(薬師丸ひろ子)を安心させようと電話します。
そんな様子をみていた六郎はUDIラボこそ自分が「帰る場所」だということに気づいて、父・俊哉にはUDIラボで法医学を学んでみること、週刊ジャーナルも辞め、今後一切協力しない旨伝えます。
そして新たな現場で、スーツケースの中から遺体が発見され、その女性の遺体を解剖するミコトは口腔内に赤い金魚の跡を発見します。
また、フリーの記者・宍戸(北村有起哉)が六郎に宛てた封筒からは中には「ピンクのカバ」の絵が入っていました。
感想
今回はじめて中堂さんが声をあげて笑います。恋人の「死」から徐々に動き出したかのようです。前回「食事」をすることで「生」に傾いている中堂さん。恋人の遺体と同じ赤い金魚という特徴をもった新たな遺体が発見されました。新たな手がかりは?犯人は?宍戸がなぜ「ピンクのカバ」の絵を持っていたの?と気になります。次回の最終回が楽しみです。
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