ドラマ「野ブタ。をプロデュース」6話のあらすじ、ネタバレを紹介します!
[あらすじ]
何者かによる度重なる誹謗中傷で信子を人気者にする作戦を邪魔されてきた修二と彰は、噂を逆手に取り信子を人気者にする手段を探していた。
そんな折、信子をモチーフにした信子お手製の「ノブタパワー人形」を目にした修二は、人形を流行らせることができれば、信子が人気者になる道も早いと考えた。
そこで、修二と彰は、「ノブタパワー人形」を所持すれば、願い事が叶うという噂を作り上げ、マジナイや占い好きの女子高生の性質を利用すると、人形は一瞬のうちに大流行。
面白いほど売り上げを伸ばした。浮かれる修二たちだったが、ある落とし穴が待っていた…。そんな中、彰の実父が、会社を継がせる準備をさせるため、彰を実家に呼び戻すのだった。
それを良しとしない彰は家出をし、修二の家に転がりこむのだった…。
[ネタバレ]
桐谷家の夕食。今晩のメニュー、コロッケを食べながら、浩二(中島裕翔)が父・悟(宇梶剛士)に将来なりたかったものを聞いていた。
「そりゃお前、友情に熱ーい男だよ。」「何それ?」
「だからあれでしょ?あの…友達思いの男ってことでしょ?」と修二(亀梨和也)。
「でもそれって、普通じゃん。」「普通じゃないよ。たとえばな、ある日突然、友達が、スーツケースを持ってやってくる。そのスーツケースの中には、バラバラ死体。
訳あって、誰かを殺してしまったんだ。で、そいつは俺を頼ってやってきた。」
「いやでもさ、それって…殺人者ってことじゃ。」と修二。
「わかってる!でも、俺はそいつの話を最後まで聞いてやるわけ。
これが本当の友情。男の熱ーい友情って訳よ。」
「でも、警察に言わないの?」と浩二。
「そういうことは、あと!とにかく、友達の話を最後まで聞いてやる!これよ。」そこへ、彰(山下智久)がスーツケースを抱えてやって来た!
「大変なことになっちったよ…。ヤベェよ…。話、聞いてくれる?」「聞く!聞くからさ・・・。そん中何が入ってんの?」修二が尋ねる。
「見たい?」彰がスーツケースを開けるのを緊張して見守る三人。
中身は…「何それ!?」「お泊りセットなのー。」彰は家出してきたのだ。
「おぉ!パジャマは上をズボンに入れるのよー。イン!だよ、イン!パパしゃんもイン!」「何で入れるの?」浩二が聞く。
「ポンポンが冷えるからよー。こんなの人生の基本ですから。ポン!修二もイン!」修二の部屋の電気に紐を取り付ける彰。
「何それ?」修二が聞く。「いや、電気消すとき便利かなーと思って。」
修二は紐の先にブタの人形が付いている。
信子をモチーフにした彰お手製人形だ。「このブタお前が作ったの?」「野ブタ。だよ。野ブタ。パワー、知らないの?」注入ポーズで言う彰。「何それ。」
「失礼しまーす!」彰が修二のベッドにもぐりこむ。「何!ナニナニナニナニ!気持ち悪いって。」修二は彰が自分と同じように前髪をゴムで結んでいるのに気付く。「これマネしないでくれない?コレ!」
「これマネしないでくれない?コレ!」「はっ。」とため息をつく修二。
「はっ。」マネする彰。修二は文句を言いながら彰に背を向ける。「温かいねー。」「お前なんで家出してきたんだよ。」
「いや、下宿先にさ、親父来ちゃってさ。」「なに?親父ってお前の?」「うん。本父(?)。いきなり会社継げ、とか言い出してさ。大喧嘩になっちゃって。」
「そっか。お前の親父さん、シャッチョ(社長)さんだもんな。」「そう。でも帰りたくないんだよねー。おいちゃん好きだし、マメチチ(豆乳)飲めるし。修二とかさ…野ブタ。と…毎日…」
「毎日?・・・毎日何?…寝てんじゃんかよ。」修二は「ノブタパワー人形」を引っ張り電気を消し「おやすみなさい。」と言った。翌朝、自転車で学校に向う二人。「お前さ、いつまで家にいるつもり?」
「なんだよ。いいじゃんいいじゃん、楽しいじゃん!」ふと、行き交うサラリーマンたちを振り返りその背中を見つめる修二。「どうした?」彰が聞く。「俺たちもさ、こんな退屈そうなおっさん連中みたいになっちゃうのかなーと思って。」
「あんな風にはなりたくなーい!なりたくない!なりたくない!あんな、風にはなりたくなーい!」
=学校=
クラスでは担任の横山(岡田義徳)が進路希望調査書が配っていく。「来週までに進路ねぇ…。1週間で自分の人生なんて、決められねーっつーの!」「修二、どうすんの?」ヨシダ(石井智也)が聞いてきた。「俺?あ、全然、決めてない。」
「あっそう。谷はさ、テニスで大学の推薦受けるんだって。奈美は服飾の専門で、美咲が英文科だったらどこの大学でもいいみたい。」「すっごいね!」「なんだ。結構みんなマジに考えてるんだ…。」
=学校の屋上=
進路希望調査書で紙飛行機を折る彰と信子(堀北真希)。
「お前どうすんの?親父のとか継ぐの?」
「もう進路の話は飽きたっちゃ。そんなことよりさ、俺らやらなきゃいけないことがあるんじゃないの?」
「何?」「野ブタ。を人気者にするんでしょうが!」
「その話も前途多難だよな…。だってこっちが何かしようとしたらすぐ変な噂が流れるし。」「一体どこのどいつがやってるんだろう。こんな嫌がらせ!」「暇なヤツがいるんでしょう!
!!今度はさ、こっちから噂を流してみねぇ?」「いいね!先手必勝!」「いつまでもやられっぱなしっていうのはバカらしいな!」「バカらしいしな!」紙飛行機を構える三人。彰がスタートの合図を送る。
「じゃ、せーので、行くよ。せーー野ブタ。…。ハッハッハ。…すいません。せーの!」3人が飛ばした紙飛行機が飛んでいく。「そうだよ。バカなことは永遠にやってられねーんだよ。俺たちがここから、
この空を見れるのは、あとほんの少しなんだから。」
=放課後=
「バイセコー!」「バイバイセコー!」修二が教室を出ようとすると、美咲、奈美、ちえが修二に声をかける。「さっきからずっと気になってたんだけど、カバンに何つけてるの?」「別になんも付けてないよ。」
美咲が修二のカバンについていた「ノブタパワー人形」を手に取る。
「あっ!!」彰が勝手に付けたのだ。「いや、別に、これは、何も。」とごまかす修二。
「超かわいくなーい!?」「可愛いよねー!」
「ねー、どうしたの?それ。手作りじゃん。」「上手だねー!」「!!実はね、コレ、小谷が作ったの!」「うっそー!小谷さんが?」「小谷が作ったんだってよ!」噂はたちまち広まっていく。
「ねー小谷さん小谷さん!これ私にも作ってくんない?」「私も私も!」信子が困ったように修二を見ると、修二が大きく頷きサインを送る。「うん。」信子が頷くと女子達は大喜び!「マジかよ!?」修二が呟いた。
=屋上=
「あのさ、野ブタ。の名前を、もっと広く知らしめるために、野ブタ。グッズを販売するから。名づけて…野ブタ。キーホルダー!どう?」
「…こんなの売れんの?」「今時、こんなヘンテコリンなものをな、カワイイ!カワイイ、チョーカワイイ!・・・とか、キモカワイイ!…とか、100%カワイイ!…とか言って、
絶対ヒットするんだから。あと、ブタカワイイ!とか。」「まんまじゃねーか、バカヤロウ!」「これで話題も作れるし、 野ブタ。ってこんなの作れるんだって意外性なところを見せ付ければ、
野ブタ。の人気が上がること間違いなしだよ!」「じゃあ…タダで配れば?」信子が口を開く。「いや、だから、お金を払って、初めてありがたみがわかるっつーの?」「なるほど!」と彰。
「だからな、ここへ来て、野ブタ。の人気を一気に上げようっていう作戦なわけ。」「いよいよメジャー進出だね!」と彰。「もち!そんな感じで、制作費のほう、よろしくな!」「パパとケンカしてるから♪
お金なんて、全然ない!」(アンパンマンの歌のメロディーで)「…マジで!?」
=平山豆腐店=
彰は修二、信子に付き添われ下宿先に戻ってみる。
「おじさん…父ちゃん、まだ、いる?」「なんだい今頃!昨日の夜帰ったよ。」と平山(高橋克実)。「ほんと!?よかったぁ!」
彰の部屋は荒れ放題。「うっわぁ…なにこれ、親父さんと、ケンカしたあと?」
「うちの親父さ、腕力だけは強いんすよね。」3人は早速彰の部屋でキーホルダーを作り始める。
「これちょっとセコ過ぎるかな?」
「いや。そのチープな感じが逆にかわいいのよーん。」「野ブタ。パワー、注入!」「何!?」「せっかくだから、入れたらいいかなって…。」「その野ブタ。パワー注入したの、俺に、くれ!」
「いやなんで?」修二が聞く。
「知らないの?野ブタ。パワーの威力、マジでハンパねーから。」彰の言葉に信子も頷く。「野ブタ。パワーの威力…!!その手があったか!」「その手ってどの手?」
「これを持ってると、願い事が叶うっていう噂流せばいいんだよ。女の子ってそういうの好きじゃん!おまじない、とかさ。」「わかった!噂が噂を呼ぶ?」「そう!これすっげー売れるんじゃねーの?もしかして。」
「ミリオンいっちゃう?」修二と彰は大興奮!学校ではほとんどの生徒がキーホルダーを付けて登校。ちえが野ブタ。キーホルダーに願をかけている。「何お願いしたの?」奈美と美咲が聞く。
「文太君と、お話出来ますように!」「健気だねー!」修二、情報入手!「文ちゃん。ちえって、可愛いと思わない?」「マジノスケ?」「マジノスケ!ほら、ちえって可愛いだろ。文ちゃんはだんだんちえが可愛く思えてきた…
文ちゃんはもう、ちえの魅力から逃れることは出来ない…可愛いぞー…」「可愛い…なんでかわかんねーけど可愛い!」「これを持ってると願い事が叶うらしいんだよ。特別に今日、文ちゃんにプレゼントしちゃうからさ。男はアタックあるのみだ!」
「可愛い…ちえちゃん。」「んふ!文太君もかーわいい!」カップル誕生!修二、ガッツポーズ!「お願いします…。もーーっと虫が寄って来るように、いーい男にして下さい!」手塚の願いを影から聞いていた彰、
「かしこまり~!」修二と彰は虫取り網と虫かごを手に公園へ。
手塚が筆箱を開けるとその中にクワガタ・カブトムシが3匹も!「グーーーレイト!」彰と修二は見つめあいニッコリ!
バンドーグループは興味なさそうだったが、人形は一瞬のうちに大流行。面白いほど売り上げを伸ばした。まり子(戸田恵梨香 )との昼食。本日のメニューは豚の角煮。「最近さ、小谷さんとかや草野君とかと、よく一緒にいるよね。」
「そ、そうかな。」「よく見かけるよ。」「あ!これ作ってるからじゃない?」ノブタパワー人形を見せる修二。「それ修二が作ってんの?」「ん?いや、そういうワケじゃないんだけど、ちょっと俺も参加してんのよ。
アイディア出したりとか、まぁ…アルバイト?」「そうなんだー。儲かった?」「うん!儲かった!あ!じゃあ今度奢るよ。」「本当に!・やったぁ!」信子が教室でキーホルダーを売っていると、蒼井かすみ(柊瑠美)がやって来た。
「すごい人気じゃん!私も一個頂戴。」信子は頷き、キーホルダーが入っている箱とは別に、カバンの中から手足やリボンがピンクではなく、リボンが赤、手足が青のキーホルダーを
取り出した。「ありがとう!これ、みんなのと、色が違うけど。」「そ…それ、蒼井さん用。」「ホント?ありがとう!」財布を取り出すカスミ。「お金は、いらないから。」「え?いいよ、払うよ。」「いいの。…と、…」
「もしかして、友達だから、おまけしてくれるの?」信子が頷く。
「じゃあ、友達だから、タダにしてもらう。いい?」信子が大きく頷く。
「ありがとう!大切にするね、これ!じゃあ、代わりにコレあげる。お土産。」「…ありがとう!」
信子は廊下を歩く彰を走って捕まえる。「DOした?」「と、と、友達が…友達が、出来た!」「アミーゴ!?」信子が彰の言葉に頷いた。カスミから貰った鯛焼きを半分に割る信子。
大きい頭の方を彰に渡し、自分は小さい方を大切そうに両手で包み込む。
「俺さ、鯛焼き頭の方がすきなんだ。」「そ、そうなんだ。」「頭のほう食べてると、幸せな気持ちになんの。なんか知んないけど。これもその友達に貰ったの?」信子が頷く。
「ウッカ。友達出来たんだもんな。野ブタ。パワーも売れるし、
なんかどんどんみんなのものになっているみたいで…さびすぃー。」「私は…全然変わってないと、思うけど…。」信子の言葉に頷く彰。そこへ、美咲と奈美が信子を探してやって来た。「小谷さん!こんな所にいた!」
「キーホルダー欲しいっていう子が来てるよ。」そう知らせ、二人は戻っていった。
信子が教室へ戻ろうとすると彰は信子の手を捕まえて言う。「そんなのDOでもいいじゃん。」
「…でも、欲しがっている人が、いるから。」「…はい。」諦めて手を離す彰。
「プロデュースするっていうのは、みんなが欲しがるものになるっていうことなのか…。って俺、救われねーだっちゃ…。」彰は寂しそうにそう呟いた。
彰の父・庄一(升毅)が平山豆腐店を訪ねてきた。マスコット作りを手伝いながら話す二人。「この間、悪かったな。」「いやいや。いつもながら、お宅の親子喧嘩はすさまじいね。」と平山。「でさ、何これ?」
「彰がさ、学校で売ってるらしいよ。1個200円。」
「はっ!?こんなのが200円?俺よりいい商売してるな、アイツ!」「豆腐と同じ値段! なのにこっちはバカ売れ。やってらんねーよね!痛!!」手を怪我し怒る彰の父。
平山が思わず身構える。
「…俺さ、最近なんか、イライラしてるのって自分でもわかる!」
「カルパッチョ、いやいや、カルシウムが足りてねーんじゃないの?」「
ずーっと一緒にやって来たやつ、リストラしなくちゃなんなくて、なんか俺もう、嫌なのよね、この仕事もう!」
「なのに、その仕事、息子に継がせるのか?」
「しょうがないの。会社ってやつは、後継者のことでぐちゃぐちゃになって、場合によっちゃ潰れちゃうんだから。出来るだけ早くみんなに納得させるのが肝心なんだって。」
そこへ彰が帰ってきた。「何だよTOちゃん、また来たの?しつこいのよー。」
「しつこいってなんだ、おまえ!おまえが結論出さないから来たんだろーが!」
「だから会社なんか継ぎたくねーっだろうが!」
「なんだとこのやろ! 俺だって親父の会社継いでここまで大きくしたんだから次はお前がもっとでっかくするんだろうが!」
「勝手なこと言ってんじゃないだろうが!なぁ!おいちゃん!」「まぁまぁけんか腰しにならないでさぁ…」
「お前が継がなきゃカッコつかねーだろうがぇえ!?何でそんなことがわかんねーんだよ!」平山が見守る中、二人は大乱闘。
「なんってことでしょう…。豆腐おっこどしたってここまでなりませんよ。(額が落ちそうになり)額だけにね…。」
嵐の去った後、平山が呟いた。2階で冷静に話す親子。
「何も今すぐどうのこうのって話じゃない。覚悟を決めろ。それだけの話だ。」「だからその覚悟が決まんないんじゃんか。俺まだ17だよ。これから先、何十年も続く人生、何で今決めなきゃダメなんだよ。
そんなの酷すぎるじゃんか…。」父の言葉に彰はそう答えた。
桐谷家では悟と浩二がキーホルダー作りを手伝っていた。今までの売り上げを計算する修二。「うっわ!大台だよ!!」「大台って1万!?」悟が聞く。
「10万!」「えぇ!?そんなに売れてるの!?この紙ッ切れみたのが!?」
「そうそうそうそう!他の学校の生徒もさ、みんな買いに来てくれるんだよね。」「僕にもこれ一個頂戴!」と浩二。
「いいよ。お前それ好きなだけ持ってけよ。」「やったー!」「あ!その代わり宣伝だけは忘れんじゃないよ。」「モチ!」「モチ!よーし!このまま、どんどん行くぞー!」「お前、楽しそうだね。」
「そう?」「サラリーマンに向いてるかもしれないよー?」「…うそ。」「マジ。」「うそ!」「オオマジ!」黒木広子(たくませいこ)は会議室に置かれたダンボールの箱をいつ片付けるのかと、横山に問いただす。
「これだけは、捨てられないんです、すみません。」と横山。「何が入ってるんですか!?」「嫌だ!開けないでーーー!!」横山を無視し箱を開けると『使い捨てカイロ 横山タケシ』横山が昔出した詩集。青春時代の思い出を捨てることが出来ずにいたのだ。
「使っちまったカイロは、もう二度と熱くはならない。」声を揃えて読む教師達。
「いやぁもうやめて~。捨てますから、全部捨てますから~!」横山が本を焼却炉に投げ入れ、その一冊を手に取り読んでいると、なぜかそこにゴーヨク堂店主(忌野清志郎)が横山の本を手に腰を下ろしていた。
「こういうのは、もう、全然?」「はあ…。全然、書いてないですね。詩とかってほら、お金にならないじゃないですか。」「生活の方、取っちゃったんだ。」「ていうことですかね…。」「後悔してる?」「してないです。」
「全然?」「信じられないかもしれないけど俺、今の仕事すっごい楽しいんです。」「これ、うちに置いてみる?」「うっそ!?」放課後、教室に残り売り上げを計算する三人。「シュ、ウ、ジ♪う・りあげは、おいくら万、ですか?」「え!?マジでぇ!?」
「見して!」「じゃ驚くなよ?驚くなよ!?」計算機を覗き込む信子と彰。「うわぁ!」「すごくねぇ?」「すっげぇ!」「あ”-あ”!」突然の声にびっくりする三人。キャサリン(夏木マリ)だ。
「何だか浮かれてるみたいねー。何の話?金の話っかぁ。大丈夫。ヤメロなんてヤボなこと言わないから。話題のキーホルダー買いに来ただけ。1つ頂戴!」「ごめんなさい。今、売り切れ中なんです。」修二が答える。「あ、じゃ、次のヤツ予約ってことで。」
「アッザース。」キャサリンが置いた200円に彰が手を伸ばすと、キャサリンは扇子でポンと机を叩いた。「あんた達、これ、どっちが表だかわかる?」「そんなの、こっちなのよーん。」数字のほうを見せる彰。
「あー、やっぱりそっち言うか。本当は桜の絵の方が表なんだけど、今どういう訳か数字の方が表だってみんな思ってるんだよねー。きれいな方を表だと思いたいけど、世の中、そういう訳にはいかないみたいね。金に浮かれている若者よ!金には、裏と表があることを、ゆめゆめ忘れることなかれ。ん?ん?ん?」
3人の顔を順番に見つめ、キャサリンは笑いながら教室を出ていった。ある日、カスミが信子にキーホルダーを見せて聞く。「ねーねー。これ、小谷さんが作ったのと違うよね。」似ているが、デザインが違っている。
「じゃあ偽者なんだ。」「偽者?」「なんかこれは、150円なんだって。」
=屋上=
「調べたら、他の学校のヤツラが作った。」「明かにうちの野ブタ。のマネだっちゃ。」「つーか偽者が出てくるなんて思わねーよ!」「君のお陰で僕は全然売れないブー!って感じで売り上げガクンって下がりましたから。」
「ホントマジうぜーんだけど…。こっちがオリジナルだぞ!なぁ。」「…もう、いいんじゃないのかな。みんなに、喜んでもらえたし。」と信子。「俺は嫌なの!何でこんなのに負けなきゃいけねーの?」と修二。
「俺も納得出来ないのよー。」と彰。「よしわかった!今まで稼いだ金全部ぶっ込んでさ、バージョンアップしたの作ろうぜ!」「いいね!誰にも負けないの作っちゃおう!」「こんなモンに負けてたまるかっつーんだよ!」「負けてたまるかっつーんだよ!」修二をマネする彰。
=平山豆腐店=
「そりゃー負けたくねーよな。」平山が彰に言う。「でしょ?」「お前の親父さんも、あん時そう思って家出たんだよな。」「家出たって、父ちゃんが?」「あれ?覚えてない?」「全然。」
「どうしても親の会社継いで働くのが嫌だからって、嫁さんとお前連れて、3人で家出して来たんじゃない、ここに。」
「で…DOしたの?」「俺も庄ちゃんも、金ないからさ、4人で豆腐ばっか食ってたよ。」
「全然覚えてない…。」
「お前の親父もさ、いろいろ仕事探したんだけど、結局このままじゃ家族食べさせられないっていって、親に頭下げて、会社に戻ったんだよね。」
=回想シーン=
「俺…金に負けちゃったよ…。」庄一が平山に言う。
「負けたくないって思って家を出たものの、結局、負けて帰っていったんだよ、お前の親父さんは…。」
信子が手帳に描いた新しいキーホルダーのデザイン画に、
修二と彰の目が輝く。豚力注入中。ブルーのブレザーに水色のスカート。ピンクのリボン。「前よりもっといいの、作ろうぜ! でもって、偽者作ったヤツラを見返してやるんだよ。
目標売り上げは50万円。ぜってーに達成してやる!」ところが、バージョンアップしたキーホルダーは生徒たちの興味を全くひくことが出来なかった。彰と信子が売っていても、誰も立ち止まろうともしない。
「なーんだ。全然売れてないじゃん!」「調子に乗るからダヨ!バーーカ!」バンドウグループが冷やかす。「なにこれ!?ニューバージョン!?すっげぇ!」桜となる修二。
「ねぇねぇ!ニューバージョン買った?」美咲たちやヨシダたちにもさりげなく勧めるが、「まだこんなことやってんの?」と言われてしまう。
=美術準備室(?)=
「前のヤツよりゼッテーいいの作ってんのにさ、何で売れねーかな…。」「みんな飽きちゃったのよーん。」「飽きただけじゃ納得できねーじゃん。何でわかんねーかな…。」怒って出て行く修二。
「カルシウム足りてますか!?って、飽きちゃったんだからしょうがないじゃんじゃん!ね?」修二は廊下に落ちた初代ノブタキーホルダーを拾う。「修二!」まり子が声をかける。
「大丈夫?」「うん?何が?」「新しいキーホルダー、全然売れてないんだって?」「別に全然ってわけじゃないけど…。」「…私、買ってあげる。」「いや、いいいい!!」「だって売れないと困るでしょ?」
「だからいいって!」「え?」「・・・大丈夫。」そう言いまり子の前から立ち去る修二。まり子は修二の背中を複雑な表情で見送った。
=屋上=
「俺、余裕ない…。つーかいつもの俺じゃねーよ。マジカッコ悪すぎ…。一生懸命やんなきゃ良かったよ…。マジほどほどにしときゃ良かった。そしたら失敗しても笑えたのに・・・。まり子にもあんな姿見せずに済んだのに…。」
落ち込む修二に信子が言う。「一生懸命やるのは、悪くないよ。」「でも結果出さなきゃ最悪だろ。」「でも、誰かの、力になれたかもしれないし、願い事、叶えたい人の…」
「そんなのはな、結果って言わねーの!」「結果って、10万売れたとか、1000個売れたとか、そういうこと!?」「…ああ。そうだよ。誰かの力になれたとか、別にそんなさ、もしかしてみてーな話とか、
気休めにしかなんねーから。」「みーなさーん!またやられちったー。パーン!」新バージョンのキーホルダーに、黄色いペンキがかけられていた。
「犯人もバカだよなー。別に、売れ残りにペンキかけられたって俺たち困らないっつーの!」と修二。「DOしてこんなことすんのか、俺にはわからない!」と彰。「かけてもらって良かったのかも。
だって、次に、行けるから。私たち、次に行かなきゃ。…ね。」信子がそう言った。彰が下宿先に戻ると父が売り上げの計算をしていた。「何だ、また来てんの?おいちゃんは?」
「配達。」「そう。」そう言い部屋に行こうとする彰。「ちょっと待て~。話がある!」「なに?」「会社継ぐ話だ。あれ・・・お前の好きにしていい!」「えぇ!?何で!?」」
「何でって…。ちょっと、これ見てみろ。」机の上の金庫を広げて見せる庄一。「俺がいるのは、こういう世界だ。一万円は一万円、百円は百円、一円は一円。きれーいに分かれてるだろ?
区切りがあるから、1万円は100円や1円の中に入れないんだなー。1万円同士、同じようなのが集まって、見るからにつまらない世界だよなー。まだこんなとこ入らなくていいや。お前は、道端に落っこちてる、10円玉のまんまでいろ。」
父の言葉を考える彰…。信子は学校へ行く途中、公園に埋められた何かに気付く。学校へと走る信子。自転車置き場でいつものように時間を確認する修二。その自転車に駆け寄り、
「来て!」と信子が言った。そこへ彰もやってくる。信子は二人の制服を引っ張り、「二人とも、来て!」「学校始まっちゃうのよーん。」「いいから、来て!」信子は二人をさっきの公園まで連れていく。
「ここ、掘って。」言われたとおりに穴を掘る二人。
「あれ?何か、出てきた。」「誰かの、宝箱だと思う。」その箱を開けて見る修二。中にはいろんなおもちゃが入っていた。修二はその中に、野ブタ。キーホルダーを見つけ驚く。「これ…。」
「私たちの、作ったものが、誰かの、宝になってたんだよ。誰かの、心の中に、残ったんだよ。私は、それで、充分だと思う。」「一生懸命作ってよかったね。」彰が修二にそう言った。修二はそのキーホルダーを見つめ…。
「野ブタ。の言うとおりだ。次に行かなきゃ、ね。だ。」3人は新バージョンのキーホルダーを燃やし、処分した。その火を見つめながら鯛焼きを食べる彰。幼い頃、父が1つの鯛焼きを半分に割って、アンコの多い頭を自分にくれたことを思い出す。
1つの鯛焼きを分け合う庄一と彰。「ほら、餡子の多いほうだぞ。」
庄一が彰に頭の方を渡す。「父ちゃんの宝物って、何?」彰が父に聞いてみる。「うん…。お前かな。」父が笑顔でそう答えた。
「鯛焼きの頭食べてるとさ、幸せな気持ちに、ならないか?」「別に。なぁ。」と修二。
「うん。普通。」と信子。「そか。やっぱ俺だけか。んっかんっか。」彰が嬉しそうに笑った。
「横山先生の詩集が、ゴーヨク堂で売られて、ちょっとした横山ブームになった。」『蜃気楼白いバラはバラ科の花白い奥田君は耳鼻科の息子』生徒たちは横山の詩集に大笑い。
「どこでそんな笑ってんだ?」不思議そうに首をかしげる横山。その背後でけたたましい笑い声。キャサリンだ!「イッヒッヒッヒッヒッヒッヒ!」「そんな面白いの、あったっけ…」と呟く横山。
「奥田くん!イッヒッヒッヒッヒ!」笑いの止まらないキャサリン、なぜかロッカーに入る。「まぁ喜んでるんならいいや。」横山が呟きながら立ち去った。進路希望調査書が集められる。「進路は…やっぱり1週間では…決められなかった。」
=会議室=
横山が生徒たちの進路希望調査書をチェックし、その他の希望進路に書き込まれた希望を読み上げる。「道端の十円玉…草野彰…。笑って生きる…小谷信子…。ちゃんとした人間になる…桐谷修二。何だコイツら。
不真面目なのか…。真面目なのか!」横山が腕組みしながら微笑んだ。行き交うサラリーマンを振り返る修二。「この人たちも、悔しかったり、嬉しかったり、誰かを大事に思ったりしながら、働いているのかもしれない。」
学校の自転車置き場に到着する修二。彰がやって来た。「あのさ、俺、プロデュースやめたいんだけど。」「そっか。…え!?何で!?」「苦しすぎるから。」「苦しすぎる?」「野ブタ。がみんなのものになるのが、苦しい!」
「どういうこと?」「野ブタ。を俺だけのものにしたい。本当は誰かに見られるのも嫌なんだ。」そう言い彰は修二の前から立ち去った。「人の心の中は、俺の想像を、はるかに超えている。」
「ちょっと待てよ!」修二が彰の後を追った。
以上、ドラマ「野ブタ。をプロデュース」6話のあらすじ、ネタバレの紹介でした!
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