「鬼滅の刃」に登場する上弦の肆・半天狗(はんてんぐ)とは?過去もあわせて紹介させていただきます!
[上弦の肆・半天狗]
「恐ろしい恐ろしい」
「私が悪いのではない! この手が悪いのだ」見た目は老人の姿をした上弦の肆。
弱気なこともあり最初は「本当に上弦?」と思った人も多いというが、自分可愛さの
あまり、かなり高度な術を使う。
柱でも一人では絶対敵わない相手である。
言い訳をして罪を逃れるのが人間の頃からの癖で、鬼殺隊を「弱い自分をいじめる悪者」だと思っている。
怖がりなところは無惨に嫌われそうだが、実力は確かな為か、たまに「うざい」と思われる程度で済んでいる。
[半天狗の強さ・血気術]
【分裂能力】
頚を斬られると分裂して若返る分身体を生み出す血鬼術。
しかし、真に厄介なのは窮地に陥いれば陥いる程に凶悪無比な分身体が生み出されるという性質にある。
舌に喜怒哀楽の文字が
刻まれた4人、
空を自在に飛び音波攻撃を放つ空喜、
錫杖から電撃を繰り出す積怒、
三叉槍の使い手の哀絶、
八つ手の葉の団扇で突風を起こす可楽を生み出したが、
これはあくまで半天狗が
「これくらいいれば殲滅できるだろう」と考えた結果に過ぎず、劇中では喜怒哀楽鬼を複合させた憎珀天、相手を欺く為の恨の鬼(仮)まで生み出している。
分身体は、それぞれが上弦の
鬼特有の高速再生能力と固有の血鬼術を有しており、生み出されると即座に戦線に参加してくる。
(一応の)上限である4体をさらに斬った場合も、斬られた鬼を母体とした分身体が増えて
ゆくが、その分攻撃の威力が落ちて弱くなる。
舌を切れば、気休め程度だが再生速度が落ちるが、それで死ぬ事はない。
急所である頚を斬っても死なず分裂する為に、頚を斬られる事には
頓着せず、むしろあえて斬らせようとさえしている。
そうしてひたすら増え続ける事で相手に延々と多対一の消耗戦を強いていくのである。
その厄介さはあの炭治郎ですら内心で「もう勘弁してくれ」と懇願した程である。
ただし、頚を斬られても死なないとは言え、分裂体が血鬼術や再生する為に使用するのは本体のエネルギーである為、分裂体が力を使いすぎれば本体自身の消耗も招き、そうなると本体が人を
食ってエネルギーを補給しなければならない。
また総じて、分身体とは半天狗にとっては自身の行いを肯定し、己の罪を押し付けられるスケープゴートのような存在ともとれる。
【積怒(せきど)】
半天狗の分裂体の1人。
常に何かに怒っているが、その状態に反して、判断は冷静沈着そのもの。
他の分裂体に対しての司令塔的枠割を担う。武器は、雷を発生させる錫杖。
この錫杖から発せられる雷撃は、積怒の細胞には無効のため、彼と同じ細胞を持つ分裂体を巻き込む恐れがない。
【可楽(からく)】
半天狗の分裂体の1人。
楽しむ事を優先しており、戦いにおいてもそれが顕著に表れている。
武器は突風を起こす八つ手の葉の団扇。
人間をたやすく吹き飛ばし、風圧で建物を押しつぶす
ほどの力を持つ。
ただし、これはあくまでも武器の特性であって、可楽の血鬼術でないため、武器を奪われるなどすると、逆用されてしまう。
作中では、竈門禰豆子と主に交戦。
【空喜(うろぎ)】
半天狗の分裂体の1人。
他の分裂体とは異なり、半人半鳥の姿をした鬼。
飛行能力を持ち、金剛石をも砕くと豪語する爪と口内から繰り出す音波を攻撃手段とする。
性格は可楽に似て、快楽的。
【哀絶(あいぜつ)】
半天狗の分裂体の1人。
作務衣を身にまとって、十文字槍を自在に操る鬼。
他の分裂体と比べて、消沈した言動を見せる。
作中では、不死川玄弥と主に交戦。
致命傷になりうる
攻撃を何度仕掛けるも、倒れる様子のない玄弥に翻弄される。
【怯えの鬼(仮称)】
半天狗の本体。
姿は最初の基本形態と同じだが、その大きさは野ネズミほど。
戦線から離れたところで隠れている為に、探知能力持ちでもない限り見つけるのは至難の業。
さらに見つかった
場合は、とてつもない速度で逃げていく。
その上、喜怒哀楽の鬼達の猛攻をかいくぐって頚を斬る必要がある為に、討伐には柱級の力と頭数が求められる。
さらに本体は頑丈そのもので、頚に
至っては小指程度の太さにかかわらず、斬ろうとした日輪刀が逆に折れてしまう程の強度を誇る(日輪刀が折れたのは呼吸を扱えない玄弥による一刀だったという事も要因の一つだが、大口径南蛮銃を
至近距離で直撃しても通用しなかった)。
おまけに禰豆子の血鬼術で生み出した爆血刀ですら、その頸を切り落としきれなかった。
玄弥もこの本体の正体には「ふざけんなよ、こんなの見つけられるか!」と
ブチギレていた。
また、窮地に追い込まれると己の身を守るべく、その時に抱いた強い感情を血鬼術によって、新たな分身として具現化させて分裂する。
上述の喜怒哀楽の鬼達はこうして生まれており、その
上限は半天狗が窮地に追いやられる度に増えていく(ただし、上記の通り生み出した分裂体の数だけ半天狗本体も消耗していくという欠点もある)
総じて、半天狗の恐ろしさは単純な実力でなく、とにかく攻略における厄介さを極めている事にある。
【憎珀天(ぞうはくてん)】
憎しみの感情を具現化させるべく、怒り鬼の積怒を母体として残り三体の鬼を吸収・合体して誕生した分裂体。
背中に「憎」の文字が書かれた5つの太鼓を背負い、動物の牙に似た形状のバチを持った
雷神の様な出で立ちの少年型の鬼。
半天狗の窮地を救うという目的で生み出された為か、性格や言動は非常に傲岸不遜で尊大。
相手を一方的に悪人と決めつけて自身を善とする、半天狗の歪んだ価値観の
化身のような存在である。
実力は元となった四体の鬼よりも遥かに強く、おまけに彼ら全員の力を扱う事ができる。
また、この鬼もあくまで半天狗の分身体の一体に過ぎないので、当然ながら頚を斬っても意味がない。
作中では炭治郎一行を相手に圧倒し、徐々に追い詰めていったが、恋柱・甘露寺蜜璃の参戦で戦いが振り出しに戻る。
初見殺し極まりないその性質で、頸を斬られながらも蜜璃を一度は倒して、彼女を食らおうと
するも炭治郎達の介入で彼女にトドメを刺す事に失敗する。
蜜璃が意識を取り戻した後は、本体を追おうとする炭治郎達への追撃を阻止されて、彼女と再び交戦する。
蜜璃に限界を一刻も早く迎えさせるべく猛攻を
仕掛けた結果、痣を発現させた彼女をギリギリのところまで追い詰めたのだが、最期は炭治郎達が本体を仕留めた事で消滅した。
【無間業樹(むけんごうじゅ)】
木の竜を召喚する、憎珀天固有の血鬼術。
半天狗からの呼称は「石竜子(トカゲ)」。
炭治郎の分析では、この石竜子は一度に呼べる数が五本まで、それらの射程が66尺(約20m)と推定したが、これは本体の
消耗を防ぐための縛りに過ぎず、実際の上限は無いに等しい。
竜の口は血鬼術の砲台にもなり、多面的、多角的な攻撃を仕掛けることも可能。
また、1本の最長距離を超えて逃げた相手には、アケビの実のように
伸ばした石竜子の口から別の石竜子を召喚することで、無理やり射程圏内に持ち込むことができる。
更にそこに加え、上記の喜怒哀楽の鬼全ての血鬼術を扱う。
上述のように、石竜子の口から発生させるだけでなく
本体の口からも発動が可能(作中では、可楽の音波攻撃、狂圧鳴波を至近距離で蜜璃に浴びせた)
さらに複合技として、石竜子を介して複数の血鬼術を一度に発動させる事も可能。
【恨の鬼(仮)】
半天狗の本体(怯の鬼)を巨大化させたような見た目の分身体。
こちらも分身体のため頚を斬られても死なず、内部に半天狗の本体を隠している。
作中では、土壇場で巨大化したように見せかけて一度倒したと思わせる
ことで油断させ、その隙に人間を捕食することで仕切り直しを図ろうとした。
さらに本体を日光から守る役割も果たしており、少しの間であれば日光下でも活動が可能。
[半天狗の過去]
元々の性格は気弱なものだったが、仕返しはしっかりする方で、自分がやったとばれない様に手回しをしてから行うほどであった。
あるとき、強面の相手とぶつかった折に、盲人の振りをしてやり過ごしたことがあり
それに味を占めたことから、善意で世話をしてくれる人々相手に盗みと殺人を繰り返すという、とても人間とは思えない非道な生き方をするようになった。
健常者でありながら末端とは言え障害者が社会からサポートとして
受けられる恩恵を一方的に得ようとし、しかも犯罪行為に至っては「儂が悪いのではない!!この手が悪いのだ!!」と醜く言い逃れようとするなど、徹底的なゲスである。
見下げ果てた所業に怒り告発しようとした盲人を
殺害した事で悪事が露見、その罪状から打ち首になる筈だったが、無惨によって鬼化。
報復とばかりに処罰を下した奉行までも惨殺している。
鬼になった事で彼もまた人間の頃の記憶は失われていたのだが、それでもその
本質は驚く程に全く変わっていない。
「貴様が何を言い逃れようと事実は変わらぬ 口封じした所で無駄だ その薄汚い命をもって罪を償う時が必ずくる」この言葉通り、長い時を経て卑怯で醜い悪鬼にようやく「打ち首」
という刑が鬼殺隊の手で執行されたのであった。
以上、上弦の肆・半天狗(はんてんぐ)の過去についての紹介でした!
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